Trial クリスタルタイタン (Crystal Taitan)

「クリスタルタイタンって強いの?」少し不安げな面持ちでLalaがウッズマンに尋ねた。

「ああ、だがよく聞くんだ! タイタンのプリズム光線は破壊的な威力を持っている。 だが実はそれを防ぐ秘密の方法があるんだ。奴の周り、地底の酸の湖の上に住んでいるDevouring Earth共はこの光線から自身を保護するために、皮膚の表面をクリスタルの振動を減少させるゼラチン状の物質で覆っている。
つまりだ、奴らを保護しているこの物質集めれば、タイタンのプリズム光線から身を守ることが出来るに違いないって寸法よ!

「なるほどね、わかったわ。やってみる」


そして次々と地下牢へと続く巨大な岩の扉の中に飛び込んでいくヒーロー達。
その消えていく後ろ姿にウッズマンが声をかけた。

「制限時間は4時間だ。それを超えれば捕らわれたヒーロ達は完全にそのパワーを吸収されクリスタルタイタンのものにされるだろう。頼んだぞ。」

ヌミナ(Numina)のタスクフォースの活躍によって古のヒーロー、“ウッズマン”が死後もその魂を封じ込めていたDevouring Earthの手から解放されて2ヶ月あまりが過ぎた。

タスクフォースの時にはよく分からなかったが、その後Lalaが知ったところによればウッズマンはかつて自然のバランスが崩れ人類が危機に瀕したとき、そのバランスを維持することに尽くしたことで知られる偉大なヒーローだったらしい。

しかし自然への人間の合一を目論むDevouring Earthは彼のその自然のパワーに着目し、自らに取り込もうと計ったものの失敗、結局彼を殺害する羽目に陥ったのだ。

彼はその死後もエデンのWoods valeをその自然の一部としてその地にあり続けたが、ヌミナのタスクフォースが死後も彼を拘束しつつづけていたDevouring EarthのJulasicを倒し、遂にその精神は自由を取り戻したのだった。

クリスタル監獄への挑戦

ヌミナのタスクフォースでその名前こそ知っていたとはいえ、彼女にとってウッズマンその人(勿論本体はもう死んでいるので魂だけなわけだが)と会うのは初めてだった。
だが、その初見は魂を解放してくれた事への謝礼ではなく、新たなヒーローへの依頼の始まりだったのだ。

「君たちが俺をDevouring Earthから解放してくれたことで、ハミドンの企みは一時的な遅延を余儀なくされた。だが奴らは自然に影響を与えるパワーを得ることをあきらめた訳じゃない。
実は奴らは俺の代わりに自然との強い結びつきを持つ別の数人のヒーローを捕らえ、地下牢に連れ去ったんだ!しかもそこはクリスタルの巨人クリスタル タイタンによって守られているらしい。
直ぐに彼らを救わなくてはならん。Lala、どうか頼まれてやってくれないだろうか。」

もちろんここで拒否するようなヒーローではない。
そもそもウッズマンの魂を解放したことが今回の騒動の発端だというのなら、その片もきっちりつけるのが ヒーローというものだ。かくてLalaの呼びかけに応じてこの困難なミッションに挑むべく集まった勇士、Mechalolita、Hawkblade、 Lilo-、Kissme、Alfin、UN-ZOそしてTonosabatterの7人のヒーロー達が恐るべきクリスタルタイタンを倒し捕らわれたヒーロー達を救出すべく、クリスタルの牢獄へと今、まさに足を踏み入れようとしていたのだった。

「おっと、ちょっと待ってくれ。」
だが、はやるヒーロー達をウッズマンが止めた。

「奴らの地下監獄を襲撃するためには、まず奴らをそこから引き離したほう が無難だ。まずは周囲のDevouring Earthを狩り、奴らの目を監獄から引き離すんだ。そうだな200匹もやっつけとけばいいだろう

「げっ、200匹も!」
これが陽動だと恐れ入る数だが、今はしぶしぶでも従うしかない。

「と、とりあえず200匹やってきたけど・・・」
しばらくして肩で息をしながら戻ってきたヒーロー達を出迎えたウッズマンはようやくクリスタルの監獄について話し始めたのだった。

「いよいよ救出を始めるときだな。いいか、地下ではおまえらは恐るべき数のDevouring Earthに直面しなければならん。だが何よりも恐ろしいのはハミドンの野郎が捕まえたヒーロー達の力をクリスタルのサイフォンで吸い上げ、そしてそれを 吸収する為に作り上げた脅威のモンスター、クリスタルタイタンだ。
しかも奴のねぐらまでの道はいくつかの壁によって守られている。Devouring Earthを撃破しつつ道を阻む壁を破壊し、クリスタルタイタンを打ち負かして囚われのヒーロー達を解放しなくちゃならないんだ」

地底の大殲滅戦

巨大な岩の扉を抜け、クリスタルの監獄へと足を踏み入れたヒーローはエデンの地下に広がる広大な洞窟に思わず息を飲んだ。

湿り気のあるひんやりとした空気が張りつめた巨大な岩のドームの彼方には、いくつかの坑が更に遙か地下奥へと誘うようにぽっかりと暗い口を開けていた。

「クリスタルタイタンの寝床へと続く道を探すのが先決だ。入口付近の雑魚にかまわず先に進むんだ」
Hawkbladeの指示に、周囲のDevouring Eartを無視して手近な縦穴に飛び込むヒーロー達。

そして、まもなく2つばかりの縦穴をくぐり抜けた先には巨大なアーチ状の岩床が広がり、その彼方には はるか奥へと続く通路がヒーロー達の前にその姿を現した。

だがそこはもはや安寧とした地ではなかった。
そこにはヒーローの何周りもある巨大な岩のモンスター(Giant Monster)Quarryがヒーロー達の進路を阻むが如く、その行く手に立ちはだかったのだった。Rock系のDevouring Eart最強とも言われるこの巨大な岩の怪物は、ただこの洞窟に足を踏み入れる人間を倒すためにだけ、ここにいる存在なのだ。

だが・・・・「しかし、こいつでっかいけど、弱いよね」
必殺のジャンプキックでQuarryを粉々に打ち砕いたKissmeがこともなげに言うや、ヒー ロー達は岩の固まりには一蔑もくれることなくさっさと奥に向かって進んでいってしまった。ただ後に残された土塊だけが、そこにGiant Monster クラスのRock系最強だったらしい哀れな化け物がいたことを物語っていたのだった。

まもなく、タイタンへの通路を阻むように立ちはだかる巨大な岩の壁(Rock Wall)がヒーロー達の視界に入ってきた。そしてそれは唯の岩の固まりではなく、それ自身この場を守護するDevouring Earthの壁であることが伺えた。

その時独りTonosabattaerがRock Wallの前に進み出るや指を前方に突き出し叫んだ。
「覚悟しろRock Wall! 貴様の悪事もここまでだ!」
「えっ・・・!?いや、べ、別に壁だから特に悪事は働いていないような・・・・」
しかしLalaの無用な突っ込みは一切無視して大地を蹴って宙に舞うTonosabattaer。

「ヘ ン シ ン! トォー」
そして彼の腰の変身ベルトの風車が勢いよく回転し、光とうなりをあげるや、どこからともなくまるでナレーションのような男の声が聞こえてきた
“・・・正義の怒りが頂点に達すると登乃抜太郎は仮面ライダーTonosabattaerに変身するのだ・・・・”

岩の壁にどのような正義の怒りがぶつけられたのかは不明だが、ともあれTonosabattaerの変身に気勢があがったヒーロー達はRock Wallに突っ込むやいなや、それを阻止せんとするDevouring Earthの大集団をも蹴散らして、たちまちこの巨大な壁を粉々に破壊したのだった。

そして、その勢いは2枚目の壁(Mold Wall)を前にしても止まらなかった。

だがここで他では見たこともないDevouring Earthの歓迎を受けたのだ。それは動く苔(lichen)状の生命体だった。

だがこの謎のDevouring Earthも彼女たちを食い止めることは出来はしないかった。
「恐らく近くに本体がいるはず、そいつを探して!」

Lilo-の指示に周囲の岩陰に潜んでいた地衣母を撃破したヒーロー達は、そのままMold Wallをも破壊し、遂にクリスタルタイタンの寝所へとその歩を進めたのだった。

地中の巨大なドームの彼方、ひときわ高くなった一角には天を突くような巨大な水晶の柱が暗い影を地表に落としていた。そうだあれこそが、目指すクリスタルタイタンなのだ。
そして巨大なタイタンの周辺には数百体にも及ぶ膨大な数のDevouring Earthがヒーローを待ちかまえていた。

「いっくよー」、「突貫します!」
意を決したLalaとMechalolitの2人のTankerがDevouring Earthの大集団に突入する。
間髪を入れずLilo-のholdがモンスターの大集団を捕らえるや、Alfinの声がかかった。

「Nova!行きます!!」
眩いばかりの青白い閃光が一瞬あたりを昼のように照らし、次の瞬間雲霞の如く群がっていたDevouring Earthは粉々になって吹き飛んだ。そしてかろうじて残った哀れな敗残兵には3人のスクラッパーの刀の錆に消える運命が待っていたのだった。

UN-ZOのHealとBuffのお陰もあって、チームの殲滅速度は一向に下がらない。何百ものDevouring Earthの大集団といえど瓦礫の山に姿を代えるのはもはや時間の問題だった。

数十分の大殲滅戦の末、遂にヒーロー達はクリスタルの牢獄の中枢にまで足を踏み入れた。
そしてそこで見たものは、捕らえたヒーロー達を拘束し、自然のエネルギーを搾り取るための恐るべき牢獄 Crystal Chamberだったのだ。

そしてまもなく破壊されたクリスタルの牢獄から次々と囚われのヒーロー達が姿を現した。

“極地の雪と氷のコントローラー TUNDORA”、“猛毒の使い手Quill”、“天候を自由自在に操るGALE”、“大地の力を持つSLATE”いずれも自然の力を操るスーパーヒーローばかりだ。

かくて彼らを解放したことにより、ウッズマンに変えて別のヒーローによって自然に力を吸収しようというDevouring Earthの企みは阻止された。

残すはクリスタルタイタン、ただ一体のみだ。

Awakenのお陰でなんとか事なきを得た彼女だったが、彼女がよろよろと立ち上がったときには、クリスタルタイタンは仲間達の手によって既に巨大な水晶 の残骸の山へとその姿を変えていた後だった。

「なんか・・私だけ、格好悪いな・・・」仲間の活躍を前に少しだけバツが悪そうにLalaが呟いた。

そしていよいよ最後の時がやってきた。
ここまでの戦いでタイタンのプリズム光線を防ぐゼラチン物質―アンブロシア(AMBROSIA)を十分な量手に入れたヒーロー達は、体にそれを塗りたぐると遂に残るクリスタルタイタンとの決戦に臨んだのだ。

もっとも肝心のアンブロシアは若い女性のお気に召さなかったようだ。

「ぷよぷよして気持ち悪いんだけど、これ」

どうもLalaはこれを肌にぬるのは今ひとつ気に入らないらしい。だが、タイタンのプリズム光線の威力はそんな彼女の我が儘をも打ち砕くほどだった。

戦いのさなか薄く塗られたLalaの アンブロシアが剥げ落ちたわずかな間隙に、不幸にも一発のプリズム光線が彼女を直撃した。
そしてものの一瞬で、彼女の意識を虚空の彼方へと吹き飛ばしたのだ。

「ともあれクリスタルタイタンの脅威は終焉を迎え、捕虜たちは解放されたというわけだ。だが、まだ安心はできねえ。奴らは必ず 又自然の力を手に入れようとするだろうからな。」

そういって笑うウッズマンは、今日又新たな犠牲者がないようエデンに居座り続けてDevouring Earthの監視を続けていた。そんな彼(の幽霊)を見つつ、またやっかい事を起こさないでくれると良いけど、と内心考えたLalaであった。
Taskforce Complete!
おまけ

このトライアルでご一緒だったKissmeさんが、このときのトライアルを元にショートストーリーを書いていらっしゃいます。
というか、このストーリーより全然おもしろいです。
是非一度ごらんになってください。

《聖ポニーテール教団》
   日記 第49話 愛と友情の戦線

    http://ponytail.cside.com/lib/coh13.html#coh049


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